■第一章
【My Dear 1】落語くらぶに入部しちゃった!
1975年(昭和50年)駒澤大学入学。入学式のお経にはビックリ!
(しかも、隣の坊主頭が、一緒になって唱えてたっけ)って、曹洞宗の大学だから、当たり前と言えば当たり前ですね。
ずっと憧れていた大学生。
第一希望(明治に行きたかったの)は叶わなかったけど、何とか浪人せず、見事合格。
「さあ、遊ぶぞぉー!」と、人生バラ色でした。
2日目。キャンパス内はサークルの出店がいっぱい。あちこちに勧誘の学生がいて、活気に溢れてます。
入学式で早速知り合ったM代とキャンパス内を歩いていたら、急に目の前に仁王立ちされ、行く手を塞がれ、
「落語くらぶに入りませんかー!」って。
相撲のようなノボリを手にした、メガネをかけた、痩せぎすで、緑色のスリムのGパンを履いた、
目がなくなってしまうニコニコ笑顔の、ご存知K好師匠でした
(何だかとても印象的で、その時の映像は切り取った絵のように今でもよく憶えてます)。
この気配に圧倒され(K好師匠の笑顔に騙されて)、落語の「ら」の字も知らないのに、
なーんも興味もなかったのに、「おもしろそう!」の印象だけであっけなく入部を決めた18歳の午後でした。
追伸:もともとおもしろいことが大好きで、高校時代はよくダジャレ(今でいうオヤジギャグね)を言っては
友達を笑わせてました。だから、大学では何かフツーじゃないおもしろいことがやりたかったの。
それにまんまとハマッたってわけです。
【My Dear 2】落語くらぶ部室は長屋
入部して、早速連れて行かれたのが、部室。
その頃の駒大は校舎も古く、ノスタルジックな雰囲気さえ漂っている建物もあって、好きだった。
でも、我が落語くらぶの部室は、っていうと…。
いやー、ちょっと驚きました!
だって、モロ長屋だよキャンパスから道路を隔てたところに文連のクラブがまとまって入っている部室長屋があってね。
廊下は暗く、ドアを開けて中に案内されると、わっ! 人が溢れてる!
真ん中に机があって、それを囲むように椅子があって、あとは系統図の貼り紙やら、
あれこれといろんな物が置いてあって、何だかおもちゃ箱みたいでした。
でも、何だか、居心地がいい。その頃、真ん中に陣取っていたのは、T蔵さんとB太さん。
二人とも個性的で優しい3年生師匠でした。
【My Dear 3】落語の世界はキビシイのです!
「先輩」って呼んだら、返事がありません!
入部してすぐ、部室での出来事です。
聞こえないはずないのになあ?
と思い、再度「センパイ!」と呼んでみたら、k楽師匠が怖い目をして「先輩って誰だ?」って。
あのー、だって、先輩でしょ。
「ウチのくらぶでは先輩なんていないの。師匠なんだよ!」といきなり怒られてビックリ。
そんなこと、知らなかったよぉ。初めて聞きました。
でもよくよく考えてみると、たしかに落語の世界では、目上の人は『師匠』だよね。
あらためてナットク、はしたものの、ちょっとしたカルチャーショック!でした。
その日以来、k師匠は怖い存在になったことは言うまでもありません。
【My Dear 4】 机の上で「寿限無」の練習
落語くらぶで一番初めに習ったことと言えば、「寿限無」の暗唱。
初めて、練習に参加した日。
たしか、授業終了後、16時頃から教場で練習がありましたが、
何と、みんな、机の上に正座して、壁に向かって「じゅげむじゅげむ…」と一心不乱に?唱えているではないの!
いえ、もちろん、師匠方はいまやってる落語の練習です。
これが、落語くらぶの筋トレ。
ここで声を出して、ネタを確認して、その後、全員の前で噺を披露したり、師匠に教えてもらったりしました。
いえ、もちろん、師匠達はいまやってる落語の練習です。
初めてこの光景に接したときの印象は、いまでも心に焼き付いてます。
それだけ、非日常的だったんですね。ちょっと驚きましたもん。
PS:でも、その時覚えた「寿限無」は、いまでもサラサラと言うことができて(当たり前ですっ!)、
子供の前で披露したら「ママすごーい!」って誉められちゃいました。
My Dear 5 今日は家に帰れません!
落語くらぶの思い出に欠かせないのが、お酒。
とにかく、何かにかこつけてはコンパ、飲み会の連続。ホーント、よく飲みました!
飲んべえの父の血と、高校3年頃からの特訓?のおかげで、アルコールに抵抗もなく、コンパ大好き。
そして、落語くらぶの初めてのコンパと言えば、新入生歓迎コンパ。
その新歓コンパを控えたある日、家に帰ると、何だか母の機嫌が悪い。怒ってる。
「どーしたんだろう?」と聞いてみると、
「さっき、落語くらぶの先輩という人から電話があって、
『お母さん。今度の新入生歓迎コンパの日は家に帰れませんから、よろしくお願いします。
先輩のところに泊まることになると思いますから』と言われた」って、怒ってる。
ヒエーッ!!ダレよ、ダレなの?! そんな電話を私の留守中に母に直接かけるなんて。
私はこう見えても『桐の箱入りお嬢様』なんですからね!
それなのに、いきなり、「今日は家に帰れません!」って、何事?
結局、誰が(どちらの師匠様が?)暴言を吐いたかわからなかったけど、その日はちゃんと家に帰りました。to be continued ■第一章